補綴治療とは?
補綴治療とは?
歯を失った部分を補う治療が、補綴治療です。入れ歯、ブリッジ、クラウン、インプラントといった治療法があります。その中で当院では治療に要する時間や費用、さらには患者さんご自身の状態に合わせて、ふさわしい治療法を選択して治療します。
見た目だけではない治療を行います
むし歯などで歯冠(歯の頭の部分)が崩壊してしまい、ものが噛めなくなった歯に対して、残っている根(歯根)の部分に土台(心棒、コア)を作り、その上に人工の歯を被せる治療がクラウン(冠)です。被せて元の形に回復させることも、補綴治療の役目です。
しかし、削って形を整えたり、歯をなくした部分に人工の歯を入れて見た目を良くする、というだけでは補綴治療は十分とはいえません。どんなに見栄えを良くしても、かみ合わせが悪ければ満足にものを噛めなかったり、他の歯に悪い影響を与えたり、機能的に十分でなければ結局は長く安定して使用できない歯になってしまいます。
補綴治療とは、歯の形態を整えることに加えて、歯がもつ機能(噛む、咀嚼する、喋る、嚥下するなど)を回復させる治療です。その際に、もっとも大切なのが「かみ合わせ」です。人間の歯は、ただ単に上下の歯をかみ合わせて当てれば噛めるというほど単純ではありません。噛みちぎるという垂直的なかみ合わせと、すり潰すという水平的なかみ合わせの両方を兼ね備えたかみ合わせをもつ特徴と複雑さを再現させる必要があります。
そのうえ、更に顎関節の状態や筋力、年齢的なお口の変化や性差、さらには噛む力の違いや噛み癖なども考慮に入れてかみ合わせを作り上げなければ、満足な咀嚼機能を回復維持することはできないのです。
理想的な歯並びやかみ合わせをもっている方はなかなかいません。しかし、当院で行う補綴治療は、できるだけ今のお口の状況の中で最適なかみ合わせを構築するため、補綴を専門とする医師の監修の元、研鑽を積んで得た知識と技術を最大限に注ぎ込んでいます。常に理想的なかみ合わせに近づけるように努力しております。
歯科医師-歯科技工士が密に連携をとっています
歯科技工士は、ドクターの指示をもと補綴物を製作・加工する専門職です。当院は、高い技術力をもつ技工士と長年にわたる連携をしており、機能・耐久性を考慮して材料を選択し製作しています。また、当院では審美的に優れた補綴物を作る場合、患者さんのお口の画像データを技工士に送って微妙な色合いや形を合わせる方式をとっております。
より繊細なチェックが必要になるときは、技工士が直接チェアサイドまで来て患者さんの希望を伺いながら、色合いや形だけでなく歯並びやかみ合わせまで調整し、最終的なでき上がりを決めます。
被せ物による補綴治療
大きなむし歯に侵されたために神経を除去する治療をすると、歯の形を回復する必要があります。これが被せ物(クラウン、歯冠補綴)を装着する治療です。多くの場合、失われた歯を再建するためには、神経が通っていた管に心棒(コア)を築いて土台を作ります。このコアの上にクラウンを装着します。
歯を抜いたあとの空隙(欠損部分)を補うために両脇にある歯を削ってブリッジを入れる治療もあります。この場合、脇にある歯が健康な歯であっても大きく削って被せ物を入れることになります。
入れ歯による補綴治療
歯が広範囲にわたって失われ、ブリッジでの治療が困難な場合は、取り外し式の入れ歯を装着します。総入れ歯は土手の粘膜に吸着するように入れ歯を作りますが、部分入れ歯は残った歯に金属やプラスチックのフック(鉤(こう))をかけて支えます。
インプラントによる補綴治療
欠損部の顎の骨にチタン製の人工歯根(インプラント)を埋め込んで、その上に歯を作るのがインプラント治療です。自分の歯を削らない、入れ歯の取り外しの煩わしさがない、骨で力を受けるためしっかり噛める・食べられる、などの特長があります。